夏休みや冬休みに

出かけていた母の実家。

お盆に母の３人の弟たちの家族まで

１９人が揃う。

母方の祖母は、みなが帰ると

台風が去ったような

感じだと電話で母にいつも伝えていた。

食事も朝から一人ひとつづつ目玉焼きに始まり

床に就くときも

祖母が農業の忙しい合間に

茣蓙の敷物を準備しふろは

実家と同じ焚きもので焚いて

ゴエモン風呂だった。

庭にはブドウなどが植えてあり

おやつは夏であれば

祖母が作ったスイカ。

今自分が還暦が近くなり

祖母は６０代後半だったと

記憶しているが大変だっただろう。

５０代半ばで夫が亡くなり

３人の息子も誰も農業の加勢を

するものもなく

自転車に乗るのも６０代になって

練習して

その後ろに取れた野菜や餅などを詰めた箱を載せて

３人の息子たちに

贈りものをしていたのだから。

おじいちゃんが生きているときの

母たちが育った家も覚えている。

トイレは外だった。

庭には牛を買っていた跡形が残っていて

牛が一階にいたのだろう。

１度だけその２階に上った記憶がある。

アニメで言うところの

アルプスの少女ハイジが

寝ていたところ。

おじいちゃんが亡くなり

しばらくして家を建て替えて

牛がいたところは壊して

家が広くなったのだと思う。

私は長女で初孫で

母の一番下の叔父が

「写真がいっぱいあるよ」と

教えてくださったが

今も空き家になっていて

その写真があるのだろうか。